京都十二薬師霊場 特別公開

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京都十二薬師霊場会に参加している京都市内の12ヶ寺で、2023年10月7日から10月22日まで特別公開が行なわれます。
平安の頃から霊験あらたかと京の民衆から信仰されている、薬師如来にお参りできます(一部を除く)。

京の都では、お薬師さまに無病息災・当病平癒・厄難消除・所願成就などを順に12のお寺にお参りして祈願する風習がありました。

江戸時代の天明の頃に、現在の12ヶ寺に定まったそうです。
約80年の中断を経て、2012年に復興しました。

平成の復興10年を記念して、特別公開が行なわれます。
(10年目は2022年だったのですが、社会情勢を考慮して延期されていました。)

公式納経帖(1700円)に12ヶ寺すべてのご朱印を集めると、「成満の証」(1000円)を発行していただけます。

くわしくは京都十二薬師霊場会公式ホームページ をご覧ください。

現世利益の薬師如来

お薬師さまは菩薩であったころ現世の私たち(衆生)を「生・老・病・死」の四苦から救うために十二の誓願をたて、それが叶ったので如来になりました。

十二の誓願のうち、六願「生まれつき心身に障害や病気を持つ者が私の名を唱えれば、心身すべてが健康になるようにしよう」と七願「いろいろな病気にかかり症状が重くなったのに、医療を受けることができない・看護してくれる人がいない・頼る人がいない者が私の名を唱えれば、その患いをすべて除こう」がとくに信仰されています。

薬師如来のご真言… おん ころころ せんだり まとうぎ そわか

お薬師さまは向かって右に日光菩薩、左に月光菩薩を伴っているのが一般的です。
眷属として十二神将を従えています。

京都十二薬師霊場 各札所

拝観休止日、拝観時間などが異なる札所があります。
また、拝観料を定めていない札所には、お心持をお納めくださいとのことです。

第一番 因幡(いなば)薬師 平等寺(因幡堂)

公開日: 10月7日(土)~22日(日)
拝観時間: 9時~16時(受付終了)

平安時代、因幡国での任務を終えて京へ戻る橘 行平を追って、行平邸まで飛来してきたお薬師さまです。
子授け、安産、癌封じのご利益があるといわれます。

ご本尊の薬師如来立像(重文)がご開扉されます。

拝観料: 一律500円
朱印: 300円

所在地: 京都市下京区烏丸松原入ル因幡堂町728
最寄り駅: 地下鉄 烏丸線 四条駅 / 阪急 京都線 烏丸駅

第二番 金剛(こんごう)薬師 東寺(教王護国寺)

公開日: 10月7日(土)~22日(日)
拝観時間: 8時~16時30分

弘法大師空海が唐から京へ戻るおりに海中から現われた龍王から授かった薬玉を、のちに東寺のご本尊のお薬師さまの胎内に納めたと伝わります。

金堂にて、薬師如来坐像(金剛薬師)(重文)に通常拝観できます。

拝観料: 大人800円、高校生700円、中学生以下500円
朱印: 300円

所在地: 京都市南区九条町1
最寄り駅: 近鉄 京都線 東寺駅 / JR 京都駅

世界遺産 真言宗総本山 教王護国寺(東寺) のサイトへはこちらからどうぞ

第三番 水(みず)薬師 水薬師寺

公開日: 10月7日(日)~9日(月・祝)、10月15日(日)、22日(日)
※ 拝観休止: 10月10日(火)14日(土)、16日(月)~21日(土)
拝観時間: 10時~16時

理源大師聖宝が、醍醐天皇の勅により大池から現われたお薬師さまの霊像を祀るための堂宇を建立したのが、水薬師寺の始まりです。

ふだん入ることのできない本堂内に入って、特別ご開扉されたご本尊の薬師如来(水薬師)にお参りすることができます。

拝観料: 御志納
朱印: 300円

所在地: 京都市下京区西七条石井町54
最寄り駅: JR 京都線 西大路駅

公式サイトはないので 水薬師寺|【京都市公式】京都観光Navi をご覧ください。

第四番 歯(は)薬師 壬生寺

公開日: 10月7日(土)~22日(日)
拝観時間: 9時30分~15時

柔和なお顔が「は、は、は」と笑っているように見えることから歯の病に霊験あらたかと信仰され、「歯痛止薬師」とも呼ばれるお薬師さまです。

ふだんは中院に安置されていますが、この特別公開では本堂に出開帳されます。
あわせて、本堂にて壬生寺のご本尊の延命地蔵菩薩(重文)、復元縄目地蔵尊、襖絵障壁画ほか寺宝が公開されます。

拝観料: 一律500円
朱印: 300円

所在地: 京都市中京区坊城通仏光寺上ル壬生梛ノ宮町31
最寄り駅: 阪急 京都線 大宮駅 / 嵐電 嵐山本線 四条大宮駅

第五番 石(いし)薬師 真正極楽寺(真如堂)

公開日: 10月7日(土)~22日(日)
拝観時間: 9時30分~15時

桓武天皇が、蓮華のつぼみに似た形の霊石でつくられたお薬師さまをお祀りしたところ、禁中で数々の奇瑞が起こったといわれます。

ふだん入ることのできない石薬師堂内に入って、特別ご開扉された薬師如来(石薬師)にお参りすることができます。
石薬師さまの近くでお参りできるのは、これが初めてです。

拝観料: 御志納
朱印: 300円

所在地: 京都市左京区浄土寺真如町82
最寄り駅: 京阪 鴨東線 神宮丸太町駅

真正極楽寺 真如堂 のサイトへはこちらからどうぞ

第六番 峰(みね)薬師 福勝寺

公開日: 10月8日(日)~22日(日)
※ 拝観休止: 10月7日(土)、14日(土)、15日(日)
拝観時間: 9時30分~15時

鎌倉時代に奈良東大寺の大仏さまの再建のため諸国を勧進した俊乗房重源上人に同行され、その後福勝寺に納められたお薬師さまです。

ご開扉は50年に一度の秘仏のため、特別公開はありません。
前回のご開扉は1985年でした。

十一面観音像、後陽成天皇筆の軸、豊臣秀吉像、徳川家康像が公開されます。

拝観料: 御志納
朱印: 300円

所在地: 京都市上京区出水通千本西入ル七番町323-1
最寄り駅: JR 嵯峨野線 二条駅 / 嵐電 北野線 北野白梅町駅

竹林山 福勝寺 のサイトへはこちらからどうぞ

第七番 東山(ひがしやま)薬師 雙林寺

公開日: 10月7日(土)~22日(日)
拝観時間: 9時30分~15時

伝教大師最澄自作のお薬師さまに、ふだんよりも近くからお参りすることができます。

ご本尊の薬師如来坐像(重文)、甲冑姿の大黒天像(伝 伝教大師作)、西行法師像が公開されます。

拝観料: 一律700円(護摩木付き)
朱印: 300円

所在地: 京都市東山区下河原鷲尾町527
最寄り駅: 京阪 京阪本線 祇園四条駅

第八番 鍬形(くわがた)薬師 大超寺

公開日: 10月7日(土)~22日(日)
拝観時間: 10時~16時

大超寺を開いた勝誉泰童上人の母の重篤な病を、たちどころに平癒させたお薬師さまです。

ふだんは平日の拝観は予約が必要なお寺ですが、ご本尊の阿弥陀三尊像、薬師如来像(鍬形薬師)、阿弥陀如来坐像にお参りすることができます。

拝観料: 御志納
朱印: 300円

所在地: 京都市左京区岩倉花園町640-2
最寄り駅: 叡電 鞍馬線 八幡前駅

公式サイトはないので 第8番 大超寺 – 京都十二薬師霊場会公式ホームページ をご覧ください。

第九番 不来乎(こぬか)薬師 薬師院

公開日: 10月7日(土)~22日(日)
※ 拝観休止日: 10月12日(木)、13日(金)
拝観時間: 9時30分~15時

諸国に疫病が蔓延したさい、薬師院の住職の夢枕にて「一切病苦の衆生、我が前に来たらば諸病ことごとく除くべきに、来ぬか、来ぬか」と告げられたお薬師さまです。

ふだん入ることのできない本堂内に入って、特別ご開扉されたご本尊の薬師如来像(不来乎薬師)にお参りすることができます。

拝観料: 御志納
朱印: 300円

所在地: 京都市中京区釜座通二条上ル大黒町694
最寄り駅: 地下鉄 烏丸線 丸太町駅 ・ 烏丸御池駅

公式サイトはないので 来ぬか薬師(薬師院)|【京都市公式】京都観光Navi をご覧ください。

第十番 菩提(ほてい)薬師 大福寺

公開日: 10月7日(土)~22日(日)
拝観時間: 10時~16時

聖徳太子自作と伝わるお薬師さまです。

ご本尊のお薬師さまがご開扉され、お堂の外からお参りします。

拝観料: 御志納
朱印: 300円

所在地: 京都市中京区越屋町通二条上ル布袋屋町498
最寄り駅: 地下鉄 東西線 京都市役所前駅 / 京阪 鴨東線 神宮丸太町駅

大福寺公式X(旧Twitter) をご覧ください。

第十一番 寅(とら)薬師 西光寺

公開日: 10月7日(土)~22日(日)
※ 拝観休止日: 10月9日(月・祝)
拝観時間: 10時~16時

弘法大師空海が一刀三礼にて刻み、寅の日・寅の刻に成就されたお薬師さまです。
開運厄除・無病息災・寅年の守護仏として信仰されています。

ふだん入ることのできない本堂内に入って、ご本尊の阿弥陀如来像と薬師如来像(寅薬師)にお参りすることができます。

拝観料: 御志納
朱印: 300円

所在地: 京都市中京区新京極蛸薬師上ル中筋町495-1
最寄り駅: 阪急 京都線 京都河原町駅 / 京阪 京阪本線 祇園四条駅

公式サイトはないので 西光寺 寅薬師|新京極商店街振興組合公式ウェブサイト をご覧ください。

第十二番 蛸(たこ)薬師 永福寺(蛸薬師堂)

公開日: 10月7日(土)~22日(日)の平日のみ
※ 入堂休止日: 10月7日(土)、8日(日)、14日(土)、15日(日)、21日(土)、22日(日)
拝観時間: 9時~11時30分

伝教大師最澄自作のお薬師さまです。
病気の母のために蛸を買ったことをとがめられた僧の善光が一心にお薬師さまに祈願すると、蛸が法華経の経巻に変化し、母は無事に回復したと伝わります。

ふだん祈祷の人しか入ることのできない本堂にて、御前立ちと十二神将にお参りすることができます。
秘仏のため、薬師如来像のご開扉はありません。

拝観料: 御志納
朱印: 300円

所在地: 京都市中京区新京極蛸薬師東側町503
最寄り駅: 阪急 京都線 京都河原町駅 / 京阪 京阪本線 祇園四条駅

蛸薬師堂 永福寺 のサイトへはこちらからどうぞ

2023年10月5日京都・仏閣,京都・特別拝観

Posted by 管理人めぶき