令和3年度秋 第57回京都非公開文化財特別公開

京都・特別拝観

京都古文化保存協会から、秋の特別拝観「令和3年度 第57回京都非公開文化財特別公開」について発表されています。

期間は2021年(令和3)10月16日(火)から12月5日(日)まで、受付時間は9時から16時です。

今年も密集を避けるため開催期間が場所によって異なります。
期間の途中で予定の変更、公開延期、中止などが生じる可能性がありますので、京都古文化保存協会のサイトで事前に確認してください。

この秋は、東福寺の塔頭寺院が2ヶ寺初公開されます。

上京区・ 冷泉家

とき: 10月30日(土)~11月3日(水・祝) 9時~16時(受付終了)
公開: 冷泉家住宅(重文)

冷泉家住宅は、完全な形で現存する唯一の公家屋敷です。
冷泉家は明治維新後も京都に残り、典籍・古文書類と和歌の文化を後世に伝えています。

交通

最寄り駅: 地下鉄 烏丸線 今出川駅

東山区・ 東福寺

東福寺 法堂

とき: 10月18日(月)~12月5日(日) 9時~16時(受付終了)

公開: 法堂、本尊釈迦如来立像および迦葉・阿難尊者像(いずれも重文)

東福寺は19年の歳月を経て、1255年(建長7)に七堂伽藍が整備されました。
現在の法堂(仏殿を兼ねた本堂)は1881年(明治14)の大火で消失し、1934年(昭和9)に再建されました。

東福寺 三門

とき: 10月18日(月)~12月5日(日) 9時~16時(受付終了)

公開: 三門(国宝)、宝冠釈迦如来坐像、十六羅漢像、明兆筆天井画

三門は禅宗様(唐様)、和様、大仏様(天竺様)の三様式を取り入れた、最古で最大の禅宗建造物です。

交通

最寄り駅: 京阪 京阪本線 鳥羽街道駅

天得院

とき: 10月16日(土)~11月17日(水) 9時~16時(受付終了)
ただし11月10日(水)・11日(木)は拝観休止

公開: 本堂、庭園(トウカエデなど)

南北朝時代の正平年間(1346~1370)に、東福寺第30世住持の無夢一清が開創し、東福寺五塔頭の一つとして栄えました。
現在の堂宇は1789年(天明9)の再建によります。

庭園は初夏の桔梗・秋の紅葉が美しく、毎年精進料理やお茶を楽しみながらの特別拝観が行なわれています。

交通

最寄り駅: JR 奈良線 東福寺駅 / 京阪 京阪本線 東福寺駅 ・ 鳥羽街道駅

南明院

とき: 10月30日(土)~11月7日(日) 9時~16時(受付終了)

公開: 本堂、釈迦如来坐像、旭姫肖像画、明兆自画像、蒼穹庭

初公開です。

足利義持が1414年(応永21)に創建、1590年(天正18)に徳川家康の側室の旭姫が葬られて菩提が弔われています。

交通

最寄り駅: 京阪 京阪本線 鳥羽街道駅

正覚庵

とき: 10月30日(土)~11月14日(日) 9時~16時(受付終了)

公開: 本堂(旧白州屋敷)、茶室(旧白州屋敷玄関)、書院、庭園

明治・大正の実業家の白洲文平(戦後、近衛文麿や吉田茂のブレーンとして活躍した白洲次郎の父)は、兵庫県川辺郡伊丹町北村(現在の伊丹市春日丘4丁目)に、美術館を併設した豪奢な邸宅を建設しました。

しかし昭和大恐慌で没落、広大な敷地と邸宅は次々と手放されました。

2018(平成30)年、東福寺塔頭の正覚庵の本堂が1974(昭和49)年に移築された白州屋敷であると公表されました。

交通

最寄り駅: 京阪 京阪本線 鳥羽街道駅

光明院

とき: 10月30日(土)~11月14日(日) 9時~16時(受付終了)

公開: 本堂、書院二階から波心庭(重森三玲作庭)を臨む

初公開です。

1391年(明徳2)に東福寺第70世金山明昶が開創した、「虹の苔寺」と称されるお寺です。
池泉式枯山水庭園の波心庭は、1939年(昭和14)に作庭されました。

交通

最寄り駅: 京阪 京阪本線 鳥羽街道駅

東山区・ 長楽館

とき: 11月13日(土)~12月5日(日) 10時~16時(受付終了)

※公開時間が12時~16時の日
11月15日(月)、16日(火)、18日(木)、19日(金)、22日(月)、24日(水)27日(土)、29日(月)
12月3日(金)、4日(土)

※下は公開休止日
11月20日(土)、21日(日)、26日(金)、28日(日)12月1日(水)

公開: 長楽館(市指定文化財)、茶室「長楽庵」、御成の間

1909年(明治42)、「煙草王」村井吉兵衛が私的な迎賓館として建設し、伊藤博文が命名しました。
本館3階の御成の間は書院作りの和室で、シャンデリアと襖絵が融合しています。

交通

最寄り駅: 京阪 京阪本線 祇園四条駅 / 阪急 京都線 京都河原町駅

東山区・ 知恩院 三門

とき: 10月29日(金)~11月7日(日) 9時~16時(受付終了)

公開: 三門(国宝)、宝冠釈迦如来坐像・善財童子像・須達長者像・十六羅漢像(いずれも重文)

国宝の三門は1621年(元和7)に徳川2代将軍秀忠の命により建立されました。
掲げられている「華頂山」の額の大きさは畳2畳以上で、日本最大級の木造の門です。

交通

最寄り駅: 京阪 京阪本線 祇園四条駅 / 阪急 京都線 京都河原町駅

北区・ 上賀茂神社

とき: 10月16日(土)~12月5日(日) 9時~16時(受付終了)
公開: 本殿(国宝)、権殿(国宝)、高倉殿(重文)にてご社宝の公開

特別拝観ではまずお祓いを受け、内庭に入って賀茂別雷大神の鎮まる本殿の隣の権殿の正面でお参りできます。

交通

最寄り駅: 地下鉄 烏丸線 北山駅

南区・ 東寺 講堂・五重塔

とき: 10月30日(土)~11月14日(日) 8時~16時30分(受付終了)
公開: 講堂(重文)、立体曼荼羅(国宝・重文)、五重塔(国宝)初層内陣

講堂には、弘法大師が密教の教えをわかりやすくするため、仏像を配して立体曼荼羅が形成されています。

「令和3年度 第57回京都非公開文化財特別公開」での公開終了後も、12月12日(日)まで特別公開が続きます。

交通

最寄り駅: 近鉄 京都線 東寺駅 / JR 京都駅

2021年10月1日京都・特別拝観

Posted by 管理人めぶき