京都府木津川市 2019秋 秘宝・秘仏特別開扉

京都・特別拝観

京都府木津川市で「恭仁宮 万葉びとの都、木津川市。」と題して、2019(令和元)年の秋も、通常非公開の寺院の仏像や宝物が公開されます。

開扉日程は、寺院によってまちまちです。

ここでは木津川市観光協会発行の「恭仁宮 万葉びとの都、木津川市。」のパンフレットから、参加11ヵ寺について簡単に紹介します。

木津川市内は、コミュニティバスが運行されています。

地域によって予約が必要だったり、土・日・祝日は運休だったりします。

くわしくは木津川市のサイトをご覧ください。

恭仁宮とは

恭仁京とは、平城京から離れた聖武天皇が天平12(740)年に都とした場所です。

聖武天皇は恭仁京が未完成のまま紫香楽宮の造営と大仏鋳造を計画、難波京遷都を決めたのち、天平17(745)年に平城京に戻りました。恭仁京は天平16(744)年には廃都になってしまいました。

跡地には山城国分寺が建立されましたが廃寺、現在は国史跡の「恭仁宮跡(山城国分寺跡)」として整備されています。

恭仁宮跡では「ほっこりカフェ」開催

とき: 11月2日(土)・3日(日・祝) 10時~16時 くにのみや学習館にて

新鮮野菜、例幣餅、コーヒーなどが販売されます。

交通

JR木津駅西口とJR加茂駅東口から、無料周遊バスが運行されます。

特別開扉される寺院

岩船寺

公開日: 10月1日(火)~11月30日(土)
拝観時間: 8時30分~16時45分(受付終了)

特別公開: 両界曼荼羅、如意輪観音像、弁財天像、羅刹天像、岩船寺縁起(市指定)

通常公開: 阿弥陀如来坐像(重文)、普賢菩薩騎象像(重文)、四天王立像(府指定)

行基が阿弥陀如来を本尊として建立しました。

四季折々の花に囲まれる山寺で、浄瑠璃寺までの間の山道には磨崖仏や石仏があります。

朱印: あり(秘仏の「如意輪観音」「弁財天」「羅刹天」)

所在地: 木津川市加茂町岩船上ノ門43

岩船寺 三重塔(重文)初層開扉

公開日: 10月~11月の土・日・祝日のみ
※雨天・荒天時は開扉中止の場合あり。

朱印: あり(「五大明王」「十六羅漢」)

紅葉のポイント

平成の大修理を終えた色鮮やかな三重塔の、両側から覆い被さるような紅葉。

交通

  • JR 加茂駅から徒歩約1時間30分
    「浄瑠璃寺」バス亭から徒歩約40分
  • JR 加茂駅東口 または「浄瑠璃寺」バス亭から 木津川市コミュニティバス当尾線 「岩船寺」下車すぐ

コミュニティバス当尾線は毎日運行されています。

浄瑠璃寺

公開日: 10月1日(火)~11月30日(土)
拝観時間: 9時~16時30分(受付終了)

特別公開: 吉祥天立像(重文)

通常公開: 九体阿弥陀如来坐像(国宝)(2体修理中)、四天王立像(持国天・増長天)(国宝)、子安地蔵菩薩坐立像(重文)、不動明王三尊像(重文)

宝池を中心に東側には薬師如来、西側には阿弥陀如来を配して極楽浄土を表わしています。

朱印: あり

所在地: 木津川市加茂町西小札場40

浄瑠璃寺 三重塔(国宝)初層開扉

公開日: 10月8日(火)、10月26日(土)~11月4日(月・休)、11月8日(金)
※雨天・荒天時は開扉中止の場合あり

特別公開: 初層、ご本尊薬師如来坐像(重文)

紅葉のポイント

九体阿弥陀仏を祀る本堂や、三重塔と紅葉の競演

交通

  • JR 加茂駅西口から徒歩約70分
  • JR 加茂駅東口から 木津川市コミュニティバス当尾線 「浄瑠璃寺前」下車すぐ
  • JR 奈良駅・近鉄奈良駅から 209系統 「加茂駅東口行き」
    または208系統「南加茂台5丁目行き」 「浄瑠璃寺口」下車すぐ
  • JR 奈良駅・近鉄奈良駅から 112系統 「浄瑠璃寺行き」 終点下車すぐ
  • コミュニティバス当尾線は毎日運行されています。

蟹満寺

公開日: 10月26日(土)~11月4日(月・休)
拝観時間: 8時~17時

特別公開: 両界曼荼羅

通常公開: 釈迦如来坐像(国宝)

「今昔物語」の「蟹の恩返し」で有名なお寺です。

開創は白鳳期の末期です。

ご本尊の釈迦如来坐像(高さ約2m、重さ2t)は、奈良時代以前の金銅仏です。

調査により、創建のときからずっとこの場所に安置されていることが明らかになりました。

朱印: あり

所在地: 木津川市山城町綺田浜36

交通

  • JR 棚倉駅から徒歩約20分
  • JR 木津駅かJR 棚倉駅から 木津川市コミュニティバス山城線(平日運行) 「蟹満寺口」下車 徒歩約5分

神童寺

公開日: 10月26日(土)~11月4日(月・休)
拝観時間: 9時~16時30分(受付終了)

特別公開: 二十六坊境内図(掛軸)

通常公開: 蔵王権現像、日光菩薩立像(重文)、月光菩薩立像(重文)、愛染明王坐像(重文)、毘沙門天像(重文)、不動明王立像(重文)、阿弥陀如来坐像(重文)、役行者・前鬼・後鬼像

創建は聖徳太子。

ご本尊の蔵王権現はここで修行していた役行者が、2人の神童の助力を得て刻んだといわれます。

平安時代初期の仏像が、多く安置されています。

朱印: あり

所在地: 木津川市山城町神童子不晴谷112

交通

  • JR 棚倉駅から徒歩約30分
  • JR 祝園駅からタクシー約15分
  • JR 木津駅かJR 棚倉駅から 木津川市コミュニティバス神童子線(要予約) 「神童子口」下車

海住山寺

公開日: 10月26日(土)~11月10日(日)
拝観時間: 9時~16時

特別公開: 五重塔(国宝)初層、奥の院の十一面観音立像(重文)、本坊庭園、四天王像(重文)
※五重塔初層開扉は荒天時中止

聖武天皇が東大寺の大仏建立の無事を祈願するために、良弁僧正に十一面観音菩薩を本尊として建立させた寺が始まりです。
朱印: あり

所在地: 木津川市加茂町例幣海住山20

紅葉のポイント

秋の特別拝観時のみ公開される、本堂庭園の紅葉

交通

  • JR 加茂駅西口から徒歩約50分
  • JR 加茂駅西口から 木津川市コミュニティバス奥畑線・加茂通学線(平日運行) 「海住山寺口」下車 徒歩約25分

現光寺

公開日: 10月27日(日)、11月2日(土)~4日(月・休)
拝観時間: 10時~16時

特別公開: 十一面観音坐像(重文)

由緒は定かではなく、江戸時代に現光寺の僧侶が海住山寺の法要に参詣している文書が残っていることから、海住山寺とのつながりが強かったようです。

公開される観音さまは作られた年代や作者などの詳しいことはわかっていませんが、海住山寺を再興させた解脱上人貞慶の観音信仰の影響を受けたものと考えられています。

朱印: あり

所在地: 木津川市加茂町北山ノ上9

交通

  • JR 加茂駅から徒歩約15分
  • JR 加茂駅東口から 木津川市コミュニティバス山田線(平日運行) 「山之上」下車すぐ

コミュニティバス山田線は予約型乗合タクシーなので、発車時刻の1時間前までに予約が必要です。

西明寺

公開日: 10月29日(火)~11月4日(月・休)
拝観時間: 10時~16時

特別公開: 薬師如来坐像(重文)

奈良時代の建立ですが、江戸時代の大規模な洪水により、現在地に移転しました。

公開される本尊の薬師如来坐像は、創建当初からのものです。

朱印: なし

所在地: 木津川市加茂町大野大野27

交通

JR 加茂駅から徒歩約20分

旧燈明寺

公開日: 11月2日(土)~4日(月・休)
拝観時間: 10時~16時

特別公開: 千手観音立像、十一面観音立像、不空羂索観音立像、聖観音立像、馬頭観音立像(5体とも府指定文化財)

創建は奈良時代とも平安初期ともいわれますが不明。
盛衰を繰り返し、とうとう昭和になって廃寺になりました。

現在は一般財団法人川合京都仏教美術財団が、文化財を維持管理しています。

朱印: なし

所在地: 木津川市加茂町兎並寺山

交通

  • JR 加茂駅から徒歩約11分
  • JR 加茂駅東口から 木津川市コミュニティバス山田線(平日運行) 「兎並」下車すぐ

コミュニティバス山田線は予約型乗合タクシーなので、発車時刻の1時間前までに予約が必要です。

高田寺

公開日: 11月2日(土)~4日(月・休)
拝観時間: 9時~16時

特別公開: 薬師如来坐像(重文)、阿弥陀如来坐像、不動明王立像

創建は奈良時代。

ご本尊の薬師如来は、12世紀の仏像に典型的な、ゆったりとした仏さまです。

朱印: あり

所在地: 木津川市加茂町高田奥畑54

交通

  • JR 加茂駅から徒歩約20分
  • JR 加茂駅東口から 奈良交通バス 109・209系統 JR 奈良駅西口行き 「高田東口」下車 徒歩約2分
  • JR・近鉄奈良駅から 奈良交通バス 109・209系統 加茂駅行き 「高田東口」下車 徒歩約2分

安福寺

公開日: 11月2日(土)~3日(日・祝)
拝観時間: 10時~16時

特別公開: 阿弥陀如来坐像(市指定文化財)、平 重衡肖像画、涅槃図、青面庚申金剛明王立像(庚申堂内)

ご本尊の阿弥陀如来は『平家物語』の「南都炎上」の平 重衡が処刑される前に拝んだ、「引導仏」と伝わります。

朱印: あり

所在地: 木津川市木津宮ノ裏274

交通

  • JR 木津駅西口から徒歩約10分
  • JR 木津駅西口から 木津川市コミュニティバス[きのつバス]木ー2 鹿背山行き 「宮之堀」下車すぐ

西念寺

公開日: 11月2日(土)~4日(月・休)
拝観時間: 10時~16時

特別公開: 本堂(暫定登録文化財)、須弥壇上部彩色復原図、薬師如来坐像(府指定文化財)

山岳道場を行基が薬師如来を本尊として寺に改めたのが始まりです。

朱印: あり

所在地: 木津川市鹿背山鹿曲田65

交通

  • JR 木津駅西口から徒歩約38分
  • JR 木津駅西口から 木津川市コミュニティバス[きのつバス]木ー2 鹿背山行き 終点下車 徒歩約15分

今年は夜間ライトアップもあります

今年は関連イベントとして「木津川市 秋のライトアップ ー古寺を華麗に彩る光のショー」が行なわれ、海住山寺と岩船寺が夜間ライトアップされます。

Premium Night 海住山寺 悠久

  • 10月18日(金)・19日(土) 17時~19時
    • 境内ライトアップ
    • 夜間拝観(本坊庭園ライトアップ、秘宝秘仏公開)
  • 10月20日(日) 18時~21時30分
    • 五重塔・境内ライトアップ、ダンス公演、けいはんなプチコンサート
    • 特別夜間拝観(本坊庭園ライトアップ、特別開扉)
    • 煎茶道方円流お茶席

10月20日のみ無料シャトルバスが運行されます。
JR 木津駅西口~海住山寺間

岩船寺 夜間特別拝観とライトアップ

11月29日(金)~12月1日(日) 17時30分~20時30分
三重塔・境内のライトアップ、軽食の販売が行なわれます。

期間中、無料シャトルバスが運行されます。
JR 木津駅東口~岩船寺間

2019年9月4日京都・特別拝観

Posted by 管理人めぶき