正月一日、三月三日は (感想)
清少納言が節句の日にふさわしい気候について語ったものです。
正月一日は節句ではありませんが、1年の初めの日として並べているのでしょう。
平安時代にはまだ1月7日の人日の節句は、なにもしていなかったのかもしれません。
元旦と桃の節句(上巳の節句)は、暖かくてのどかな日がいいですね。
上巳の節句には宮中で曲水の宴が催されたので、雨が降ったら台無しです。
それに、桃の花に雨は似合いませんしね。
端午の節句は曇りの日の方がいい。
菖蒲の花は雨の日でもきれいですが、軒に薬玉として吊った菖蒲の葉からのとんがって甘いような香りが湿気で際だつからでしょう。
七夕は当然晴れた方がいいですね。
ただし、立秋の頃とはいえとても暑いので、昼間は雲って日差しが出なくて夜晴れるのが最高、ということでしょう。
重陽の節句は、飾った菊の花に綿をのせ、それに移った香りを楽しんだようです。
たくさん香りを付けるには、夜露や霧雨がある方がよいのでしょう。
でも、完全な雨降りではない、怪しい空模様程度でよいと言っています。
たんに清少納言が雨嫌いだからかもしれません。