奈良 秋の特別公開2018 (奈良市)
2018年、奈良市の秋の各社寺の特別展や特別公開の情報をまとめました。
各社寺の公式サイトと「あをによし なら旅ネット」、「JRおでかけガイド」からの情報です。
東大寺 転害会
とき: 10月5日(金) 10時~
奈良時代、東大寺建立と大仏の完成を守護してもらうため、聖武天皇は宇佐から八幡神を勧請しました。
八幡神は、東大寺北西にある転害門から諸神を手招いて、東大寺の手向山八幡宮に鎮まりました。
転害会はその「神迎え」のお祭りで、神仏分離以降は手向山八幡宮の祭礼となっています。
僧形八幡神坐像 一般開扉
とき: 10月5日(金) 勧進所八幡殿にて
僧形八幡神坐像は手向山八幡宮のご神体でしたが、神仏分離以降、東大寺に安置されています。
東大寺を再建した俊乗房重源上人が、仏師快慶に委嘱して造られました。
転害会法要終了後、開扉されます。
五刧思惟阿弥陀如来坐像 一般開扉
とき: 10月5日(金) 勧進所阿弥陀堂にて
五刧思惟像とは、阿弥陀さまが長い間剃髪することもなく坐禅・思惟していたので、まるでヘルメットをかぶっているかのような髪型になってしまったお姿といわれます。
転害会法要終了後、開扉されます。
公慶上人坐像 一般開扉
とき: 10月5日(金) 公慶堂にて
公慶上人は、江戸時代に再び焼失してしまった大仏殿を再建した、第二の中興開山です。
大阪仏師の椿井民部法橋性慶と、公慶の弟子の即念の共同制作で、とても写実的な木像です。
転害会法要終了後、開扉されます。
興福寺
中金堂 一般拝観開始
とき: 10月20日(土)から 9時~16時45分(受付終了)
中金堂は、興福寺に3つある金堂のうち中心となる伽藍です。
和銅3(710)年、藤原不比等により建立されました。
7回の焼失・再建を繰り返し、江戸時代の文政2(1819)年に仮再建されました。
その仮金堂を解体して平成22(2010)年から再建工事に入り、平成30(2018)年10月に予定どおり落慶となりました。
国宝館 特別展示
中金堂再建を記念して、特別展示が行なわれます。
開館時間: 9時~16時45分(受付終了)
- 邂逅 ー「志度寺縁起絵」特別展示ー
- 前期: 10月1日(月)~15日(月)
後期: 10月16日(火)~31日(水) - 香川県の志度寺が所蔵する「志度寺縁起絵」の中から、中金堂の本尊の釈迦如来像に関わる伝承を表わした部分をお借りし、寺宝とともに展示されます。
- 再会 ー興福寺の梵天・帝釈天ー
- 10月1日(月)~11月15日(木)
- 明治の廃仏毀釈のため、東京の根津美術館に所蔵されている帝釈天立像がお里帰りして、梵天立像と再会されました。
南円堂 特別開扉
とき: 10月17日(水) 9時~16時45分(受付終了)
西国三十三所観音霊場第9番札所の南円堂が開扉され、ご本尊不空羂索観音像(国宝)と四天王像(国宝)が拝観できます。
13時から「大般若経転読会」が行なわれます。
北円堂 特別開扉
とき: 10月20日(土)~11月11日(日) 9時~16時45分(受付終了)
運慶一門による弥勒如来像(国宝)、無著像・世親像(国宝)が拝観できます。
春日大社 文化の日萬葉雅楽会
とき: 11月3日(土・祝) 13時~
萬葉植物園の浮き舞台にて、春日古楽保存会と南都楽所により舞楽・雅楽が奉奏されます。
雨天時は、「感謝・共生の館」で行なわれます。
不空院
不空羂索観音菩薩坐像 特別公開
とき: 10月17日(水) 9時~16時30分(受付終了)
ふだんは拝観には予約が必要なお寺です。
ご本尊の不空羂索観音菩薩坐像(重文)に拝観できます。
秋の特別拝観
とき: 10月27日(土)~11月12日(月) 9時~16時30分(受付終了)
正倉院展に合わせて、公開されます。
ご本尊の不空羂索観音菩薩坐像(重文)、秘仏の弁財天女などに拝観できます。
福智院 宝冠の十一面観音菩薩立像(秋季)特別公開
とき: 10月17日(水)~23日(火)、11月1日(木)~7日(水) 9時~16時(受付終了)
伊勢の裏鬼門を守っていらっしゃった観音さまです。
廃仏毀釈により、福智院にお迎えしました。
方除けのご利益があります。
ご本尊の地蔵菩薩坐像にもお参りできます。
元興寺 創建千三百年記念 秋季特別展「大元興寺展」
とき: 9月13日(木)~11月11日(日) 9時~16時30分(受付終了)
平成30(2018)年は、元興寺が飛鳥から養老2(718)年に平城京に移されてから、1300年になります。
これを記念して、この秋は元興寺の歴史を表わす資料が、他府県の寺院や諸機関所有の物も含めて、一挙に展示公開されます。
展示内容は、法興寺(元興寺の飛鳥にあったときの名前)が平城京に遷された、という「続日本紀 巻7・8」(奈良県立図書情報館所蔵)から始まります。
法華寺 秋のご開帳
とき: 10月27日(土)~11月12日(月) 9時~16時30分(受付終了)
本堂にて、秘仏の十一面観音菩薩像(国宝)に拝観できます。
本堂では、維摩居士坐像(国宝)、今年胎内に180の品を確認された文殊菩薩騎獅像が通年公開されています。
慈光殿にて、国宝絹本阿弥陀三尊及び持幡童子画像、四臂不動明王、宝山寺の湛海作不動明王などに拝観できます。
海龍王寺 秋季特別公開 十一面観音特別開帳
とき: 10月25日(木)~11月12日(月) 9時~16時30分(受付終了)
ご本尊の十一面観音菩薩像(重文)、弘法大師筆「隅寺心経」、光明皇后筆「自在王菩薩経」などが公開されます。
不退寺 秋期秘宝特別公開
とき: 10月1日(月)~11月30日(金) 9時~16時50分(受付終了)
在原業平公理想の女性像ともいわれている聖観音菩薩立像や、在原業平朝臣画像などが公開されます。
般若寺 白鳳秘仏 秋の特別公開
とき: 9月20日(木)~11月11日(日) 9時~15時30分(受付終了)
十三重石宝塔(重文)の軸石から発見された秘仏の阿弥陀如来立像(重文)や、胎内仏三尊(重文)などが公開されます。
ちょうどコスモスが花盛りの時期の公開です。
10月20日(土)・21日(日)は、18時まで行灯に灯りをともしてコスモスを照らします。
電気照明はないので、日没で暗くなったら終了します。
霊山寺
秋薔薇と秘仏宝物展
とき: 10月23日(火)~11月11日(日) 10時~16時
秋の薔薇が花開く時期、本堂の内陣が公開されます。
ご本尊の薬師如来、日光・月光菩薩、十一面観音、毘沙門天、極彩色四天王などに拝観できます。
薔薇庭園の開園時間は、8時~17時です。
最盛期にはティーテラス「プリエール」が開店します。
菩提僊那納経会・三重塔壁画公開
とき: 11月3日(土・祝) 10時~16時
インドから来て東大寺大仏開眼の大導師を務め、霊山寺を墓所とした菩提僊那の遺徳をしのび、納経会が行なわれます。
写経の受付は9時~16時。
あわせて1年のうちでこの日だけ、三重塔内初層壁画(伝巨勢金岡筆)(重文)が公開されます。
西大寺 秘仏愛染明王御開扉・聚宝館開館
とき: 10月25日(木)~11月15日(木) 9時~16時(受付終了)
愛染堂は京都近衛家御殿を移築したものです。
秘仏の愛染明王坐像(重文)と、中興の叡尊上人坐像(重文)が安置されています。
聚宝館で、西大寺所蔵の寺宝が展示されます。
唐招提寺 釈迦念仏会・礼堂特別公開
とき: 10月21日(日)~23日(火) 9時~16時
釈迦念仏会は、解脱上人貞慶が始めた、鑑真和上が請来した仏舎利に「南無釈迦牟尼仏」を唱える法要です。
法要にあわせて、仏舎利を納める金亀舎利塔(国宝)と、釈迦如来立像(重文)に拝観できます。
薬師寺
西塔初層内陣釈迦四相像特別拝観・食堂特別公開
とき: 9月16日(日)~11月30日(金) 8時30分~16時30分(受付終了)
平成27(2015)年に中村晋也氏から奉納された、西塔初層の釈迦八相のうちの後半四相が公開されます。
食堂では、田渕俊夫画伯から奉納された、ご本尊「阿弥陀三尊浄土図」と壁画「仏教伝来と薬師寺」が公開されます。
玄奘三蔵院伽藍・大唐西域壁画殿特別公開
とき: 9月16日(日)~11月30日(金) 8時30分~16時30分(受付終了)
法相宗の始祖の玄奘三蔵を祀る玄奘三蔵院伽藍と、平山郁夫画伯筆の「大唐西域壁画」を祀る大唐西域壁画殿が公開されます。
大安寺 十一面観音立像特別公開
とき: 10月1日(月)~11月30日(金) 9時~16時(受付終了)
大安寺のご本尊は、優美な天平時代の観音さま(重文)。
がん封じのご利益があります。
帯解寺 秘仏・秘宝特別開帳
とき: 11月3日(土・祝)~11日(日) 9時~16時
室町時代の春日赤童子画像(市文化財)、徳川家光寄進の誕生釈迦仏などが公開されます。
ご本尊の子安地蔵菩薩像(重文)も拝観できます。
正暦寺 秋季特別公開
とき: 11月3日(土・祝)~12月2日(日) 9時~16時30分
紅葉が美しい秋は、正暦寺本堂にて、台座に腰をかけた秘仏のご本尊薬師如来倚像(重文)に拝観できます。
(興福寺、不空院、福智院 情報追加しました 2018年10月24日)