令和5年度秋 第59回京都非公開文化財特別公開
京都古文化保存協会から、秋の特別拝観「令和5年度 第59回京都非公開文化財特別公開」について発表されています。
今年も密集を避けるため、開催期間が場所によって異なります。
期間は2023年(令和5)10月28日(土)~11月26日(日)、時間は9時から16時まで。
法事・神事などの都合で期間や時間の変更が生じる可能性がありますので、京都古文化保存協会のサイトで事前に確認してください。
世界文化遺産「古都京都の文化財(京都市、宇治市、大津市)」の一部が公開されます
京都市・宇治市・大津市に跨がる17の神社・寺院・城郭がユネスコ世界文化遺産に登録されてから、来年には30年を迎えます。
そのうち、京都市には14箇所あります。
- 賀茂別雷神社(上賀茂神社)
- 賀茂御祖神社(下鴨神社)
- 教王護国寺(東寺)
- 清水寺
- 醍醐寺
- 仁和寺
- 高山寺
- 西芳寺(苔寺)
- 天龍寺
- 鹿苑寺(金閣寺)
- 慈照寺(銀閣寺)
- 龍安寺
- 本願寺(西本願寺)
- 二条城
この秋は、いつも特別公開されている上賀茂神社・下鴨神社・東寺に加えて、鹿苑寺(金閣寺)・高山寺・西本願寺が公開されます。
西本願寺の国宝飛雲閣は2017年から修復工事に入り、2020年に完了しています。
飛雲閣も書院も不定期で特別公開されていますが、この機会にじっくりとお参りできそうです。
飛雲閣は金閣・銀閣と並んで「京の三閣」の一つです。
今秋は「京の三閣」すべてにお参りできますね。
初公開は5箇所です
世界文化遺産に登録されている高山寺は、金堂とご本尊の釈迦如来が初公開されます。
高山寺は、2018年9月の台風で300本以上のスギやヒノキの大木が倒木して境内全域で甚大な被害を蒙り、金堂は半壊してしまいました。
2020年に無事、建物を中心とした第1次復旧工事が完了しました。
現在、境内の法面工事のための第2次復旧工事中です。
八坂神社は、2020年に国宝に指定された本殿の後戸と本殿裏が公開されます。
本来、別の建物である本殿と拝殿が、入母屋造の大屋根で覆われて一つの建物になっています。
初公開の法輪寺・一念寺・明覺寺は西本願寺から徒歩5~10分のところにある、門前町のお寺です。
法輪寺は西本願寺の塔頭寺院で、学問に精通したお寺として栄えました。
1864年の蛤御門の変のさいに難を逃れた寺宝が公開されます。
一念寺は、西本願寺を屯所としていた新選組を立ち退かせることに尽力した富島頼母の屋敷跡といわれます。
明覺寺は、西本願寺の塔頭のなかで高い寺格を持っていました。
幕末の混乱や廃仏毀釈の影響で、現在地に移転しました。
来年の大河ドラマにちなんで
紫式部が一人娘の賢子(大弐三位)を育てながら「源氏物語」を執筆した邸宅跡という「源氏庭」を有する、廬山寺も公開されます。
花散里の屋敷はこのあたりであったといわれます。