祇園祭 くじ取り式 2023
「山一番」は山伏山と浄妙山
令和5(2023)年の祇園祭の山鉾巡行の順番を決める「くじ取り式」が、7月2日に京都市役所の本会議場で行なわれました。
今年の祇園祭はすべて従来通り、完全フルスペックで行なわれます。
17日の前祭(さきまつり)で、長刀鉾に続く「山一番」は、7年ぶりに山伏山が引き当てました。
山伏山は予備くじ(くじを引く順番を決めるくじ引き)の結果、一番最後の13番目にくじを引きましたが、残った1枚が「山一番」でした。
山伏山のご神体は、平安時代の高僧の浄蔵貴所です。山伏の装束で大峯入りする姿を表わしています。
巡行の数日前には聖護院門跡の山伏たちが巡拝して、護摩壇を組んで護摩焚きが行なわれます。
水引は、狩野派絵師の下絵で養蚕から機織までを描いた「機織図」綴錦です。
24日の後祭(あとまつり)では、橋弁慶山と南観音山に続く「山一番」は、2年連続で浄妙山に決まりました。
浄妙山は源平合戦の宇治川先陣争いにて、一来法師が筒井浄妙の頭を飛び越える一瞬のさまを題材にしています。
一来法師の手と筒井浄妙の頭は、木片の楔一つで支えられています。
胴懸は長谷川等伯の「柳橋水車図」を下絵としています。
北観音山と南観音山の巡行順が1年ごとに入れ替わります。
今年から、どちらも「くじ取らず」で後祭の2番めの北観音山と6番目の南観音山の巡行順が、1年ごとに交代することになりました。
江戸時代には順番を交代して巡行しており、1854年(嘉永7年 女院御所から出火した大火「御所焼け」「毛虫火事」の起きた年)以来、169年ぶりに南観音山が2番目で進みます。
巡行順
巡行の順番は以下の通りです。
前祭 7月17日
9時頃 四条烏丸出発 …… 9時35分頃 河原町四条で辻廻し …… 10時20分頃 河原町御池で辻廻し …… 11時20分頃 新町御池到着
- 長刀鉾(なぎなたほこ) (くじ取らず)
- 山伏山(やまぶしやま)
- 白楽天山(はくらくてんやま)
- 芦刈山(あしかりやま)
- 函谷鉾(かんこぼこ) (くじ取らず)
- 郭巨山(かっきょやま)
- 四条傘鉾(しじょうかさほこ)
- 木賊山(とくさやま)
- 鶏鉾(にわとりほこ)
- 油天神山(あぶらてんじんやま)
- 孟宗山(もうそうやま)
- 霰天神山(あられてんじんやま)
- 菊水鉾(きくすいほこ)
- 保昌山(ほうしょうやま)
- 綾傘鉾(あやかさほこ)
- 太子山(たいしやま)
- 月鉾(つきほこ)
- 伯牙山(はくがやま)
- 蟷螂山(とうろうやま)
- 占出山(うらでやま)
- 放下鉾(ほうかほこ) (くじ取らず)
- 岩戸山(いわとやま) (くじ取らず)
- 船鉾(ふねぼこ) (くじ取らず)
後祭 7月24日
9時30分頃 烏丸御池出発 …… 10時頃 河原町御池で辻廻し …… 10時40分頃 四条河原町で辻廻し …… 11時20分頃 四条烏丸到着
- 橋弁慶山(はしべんけいやま) (くじ取らず)
- 南観音山(みなみかんのんやま) (くじ取らず)
- 浄妙山(じょうみょうやま)
- 八幡山(はちまんやま)
- 鯉山(こいやま)
- 北観音山(きたかんのんやま) (くじ取らず)
- 黒主山(くろぬしやま)
- 役行者山(えんのぎょうじゃやま)
- 鈴鹿山(すずかやま)
- 鷹山(たかやま) (くじ取らず)
- 大船鉾(おおふねほこ) (くじ取らず)