竜田姫と野山の錦

2011年12月3日和歌, 奈良・その他

京都・奈良は秋の紅葉が真っ盛りです。
サクラから遅れてモミジが赤くなり、山々はまさに錦織物を羽織ったような情景になっています。

平城京から見て南西に当たる、竜田川の竜田姫は秋の女神です。春の女神は、平城京の北東にある佐保山の佐保姫です。
竜田姫は染色と織物が得意とされています。
いま現在の山を見たら、うなずけますね。

そこで、竜田姫を詠んだ和歌を挙げます。

古今和歌集から

秋のうた

かねみの王

竜田ひめたむくる神のあればこそ秋のこのはのぬさとちるらめ

後撰和歌集から

よみ人しらず

見る毎(ごと)に秋にもなる哉(かな)竜田姫(たつたひめ)紅葉(もみぢ)染(そ)むとや山もきるらん

金葉和歌集から

紅葉をよめる

藤原伊家

谷川にしがらみかけよ竜田姫みねのもみぢに嵐吹くなり

千載和歌集から

宇治前太政大臣、紅葉見侍りけるによめる

小弁

君見むと心やしけんたつた姫もみぢのにしき色をつくせり

歌合し侍りける時、紅葉の歌とてよめる

左京大夫顕輔

山姫に千重(ちへ)のにしきをたむけてもちるもみぢ葉をいかでとどめん

Posted by 管理人めぶき