祇園祭 くじ取り式 2018
「山一番」は蟷螂山と黒主山
2018年の祇園祭の山鉾巡行の順番を決める「くじ取り式」が、7月2日に京都市役所の市議会本会議場で行なわれました。
17日の前祭(さきまつり)で、長刀鉾に続く「山一番」は、13年ぶりに蟷螂山が引き当てました。
蟷螂山は、全部で33ある山鉾のうちで唯一からくり仕掛けのある山で、カマキリが羽根を広げると沿道から拍手が起こります。
24日の後祭(あとまつり)で、橋弁慶山と北観音山に続く「山一番」は、5年ぶりに黒主山に決まりました。
桜を仰ぎ見る六歌仙の一人、大友黒主がテーマになっています。
この桜の花は災厄除けのお守りになります。
長刀鉾の2代目の長刀が改めて調査されました
京都国立博物館の調べにより、長刀鉾の2代目長刀に刻まれた銘から、作者や経緯が明らかになりました。
2代目長刀は、室町幕府12代将軍足利義晴の命により、京の刀鍛冶後三条派の長吉が作りました。
室町時代の日蓮衆徒が襲われた「天文法華の乱」のさい、鉾町から略奪されました。
近江の鍛冶集団「石堂派」の祖・助長が買い取り、経緯を2代目長刀に刻み、感神院(八坂神社)に奉納しました。
2代目長刀は、江戸時代に3代目長刀「来金道(らいきんみち)」が作られてから、神品として八坂神社で厳重に保管されてきました。
この秋に京都国立博物館で行なわれる「京のかたな展」で初公開されます。
初代長刀は名工「三条小鍛冶宗近」の作ですが、行方不明になっています。
巡行順
山鉾巡行の順番は以下の通りです。
前祭 7月17日(火)巡行
- 長刀鉾(なぎなたほこ) (くじ取らず)
- 蟷螂山(とうろうやま)
- 霰天神山(あられてんじんやま)
- 油天神山(あぶらてんじんやま)
- 函谷鉾(かんこぼこ) (くじ取らず)
- 孟宗山(もうそうやま)
- 綾傘鉾(あやがさほこ)
- 白楽天山(はくらくてんやま)
- 鶏鉾(にわとりほこ)
- 太子山(たいしやま)
- 伯牙山(はくがやま)
- 芦刈山(あしかりやま)
- 月鉾(つきほこ)
- 山伏山(やまぶしやま)
- 四条傘鉾(しじょうかさほこ)
- 占出山(うらでやま)
- 菊水鉾(きくすいぼこ)
- 保昌山(ほうしょうやま)
- 郭巨山(かっきょやま)
- 木賊山(とくさやま)
- 放下鉾(ほうかぼこ) (くじ取らず)
- 岩戸山(いわとやま) (くじ取らず)
- 船鉾(ふねぼこ) (くじ取らず)
後祭 7月24日(火)巡行
- 橋弁慶山(はしべんけいやま) (くじ取らず)
- 北観音山(きたかんのんやま) (くじ取らず)
- 黒主山(くろぬしやま)
- 鯉山(こいやま)
- 鈴鹿山(すずかやま)
- 南観音山(みなみかんのんやま) (くじ取らず)
- 役行者山(えんのぎょうじゃやま)
- 浄妙山(じょうみょうやま)
- 八幡山(はちまんやま)
- 大船鉾(おおふねほこ) (くじ取らず)