第49回京都非公開文化財特別公開
京都古文化保存協会から、「第49回京都非公開文化財特別公開」について発表されています。
期間は11月1日(金)から11月10日(日)まで。
ただし、開催日時など社寺によって違いますので、京都古文化保存協会のサイトで確認してください。
今回の初公開寺院は、京都市内は2ヶ寺、宇治市から3ヶ寺です。
京都市
永明院は東福寺塔頭です。
坐像が公開される圓鑑禅師は蔵山順空といって、佐賀の人。宋から戻ったのち請われて東福寺六世住職になり、永明院を建立して隠居しました。
永明院は学僧を輩出し、中に、禅宗系仏画を大成させた吉山明兆の師、大道一以がいます。
ほかに釈迦如来像などが公開されます。
11月1日(金)から11月10日(日)まで、受付時間は午前9時から午後4時です。
下京区にある西念寺も初公開なのですが、京都観光Naviに載っていないのでよくわかりません。
浄土宗西山禅林寺派に属し、京都市下京区高倉通五条下る堺町35にあります。
河原院跡に近いので、ゆかりの寺かも。
阿弥陀如来坐像、涅槃図、他が公開されます。
11月1日(金)から11月10日(日)まで、受付時間は午前9時から午後4時です。
宇治市
今回は宇治市の放生院(橋寺)、恵心院、興聖寺が初公開されます。
3ヶ寺とも11月1日(金)から11月10日(日)までの公開で、受付時間は午前9時から午後4時までです。
橋寺放生院は、聖徳太子の時代から宇治橋の管理にたずさわってきたと伝わる古寺です。
宇治川にかかる宇治橋は、大化2年(646年)に架けられたと境内の「宇治橋断碑」に記されています。
鎌倉時代の1286年に、西大寺の叡尊が架け替えた際におこなわれた大放生会にちなんで、放生院の名が付けられました。
公開されるのは本堂の地蔵菩薩像(重文)、不動明王像(重文)、釈迦如来坐像、境内の宇治橋断碑(重文)、十三重石塔(重文)、他です。
恵心院は、「源氏物語」宇治十帖に登場する「横川の僧都」のモデルといわれる、比叡山の恵心僧都源信が再興したことからこの名で呼ばれています。
公開されるのは平安時代の十一面観音菩薩像(市指定文化財)、恵心僧都(源信)自作の像、五大力尊像、十二支天像、他です。
興聖寺は曹洞宗の開祖、道元禅師が深草に建立しましたが廃絶、1649年に宇治に移されました。
本堂は伏見城の遺構と伝わります。
天竺堂には、「源氏物語」宇治十帖の古跡「手習い杜」に祀られていた「手習観音」が安置されています。
公開されるのは、その手習観音こと十一面観音像、伏見城遺構の杉戸絵及び血天井、永井尚政公坐像、道元禅師坐像、他です。
現在宇治市では、世界遺産の平等院は国宝平等院鳳凰堂が修理中で、終了は2014年3月31日の予定です。
しかし、平等院ミュージアム鳳翔館は開館しているので、国宝鳳凰像一対や雲中供養菩薩像などを観覧することができます。
同じく世界遺産の宇治上神社も、拝殿が2013年12月まで、本殿が2014年の初めから年内いっぱいの予定で修理中です。