第48回京都非公開文化財特別公開
京都古文化保存協会から、「第48回京都非公開文化財特別公開」について発表されています。
期間は11月2日(金)から11月11日(日)まで。ただし、開催日時など社寺によって違いますので、京都古文化保存協会のサイトで確認してください。
今年はNHKの大河ドラマ「平 清盛」に合わせて、ゆかりの社寺が公開されます。
法性寺は延長3(924)年に藤原忠平が建立した寺院を、藤原忠通が寺域に大伽藍を整えました。
忠通は弟の藤原頼長から藤氏長者を奪還するも、失脚。法性寺にて出家後亡くなり、寺も兵火にかかって焼失しました。
現在のものは明治維新後の再建によるもの。
旧法性寺の潅頂堂の本尊と伝わる国宝「千手観音菩薩立像」(厄除観世音)などが公開されます。
11月9日(金)から11月18日(日)まで。受付時間は午前9時から午後4時。
三十三間堂(蓮華王院)は長寛2(1164)年に、平 清盛が後白河上皇の御所、法住寺殿の一画に建立しました。
のちに豊臣秀吉が平清盛の栄華にあやかろうと、三十三間堂の北隣に大仏殿方広寺を造営しました。
非公開の本坊妙法院門跡が公開されます。
11月2日(金)から11月18日(日)まで。受付時間は午前9時から午後4時。
寶樹寺は、もとは一ノ橋と呼ばれる橋の近くにあったので橋詰堂と呼ばれていました。
平治元(1159)年の平治の乱にて大和に逃れていた常盤御前が、源義朝との間の3人子を連れて都の一ノ橋まで戻り、松の木の下で雪の止むのを待っていたときに念持仏の薬師如来のお告げを受け、ご加護のおかげで命が助かったと伝わります。
その松の木の残株と秘仏薬師如来立像(伝 常盤御前念寺仏)が公開されます。
11月9日(金)から11月18日(日)まで。受付時間は午前9時から午後4時。
長講堂は、もとは仙洞御所内の後白河上皇の持仏堂が、寿永2(1183)年に六條西洞院の平 業忠邸へ上皇と一緒に移ったときにこの名が付けられました。
後白河上皇が法住寺合戦にて源 義仲に法住寺殿を追われ、源 頼朝追討の命を下した舞台です。
11月2日(金)から11月11日(日)まで。受付時間は午前9時から午後4時。
法然院は、法然上人が弟子の住蓮・安楽らとともに念仏の修業をした地に建立されました。
「鹿ヶ谷事件」の舞台になった俊寬山荘の近くにあります。
11月1日(木)から11月7日(水)まで。
その住蓮房と安楽房は後鳥羽上皇の怒りをかって死罪、法然上人も流罪になりました(建永の法難)。
上人の入寂後、都に戻ってから住んでいた禅房の跡地に知恩院が建立されました。
このとき尽力した弟子の源智上人は平清盛のひ孫(平重盛の末子の師盛の遺児と伝わる)で、知恩院二世になりました。
知恩院の三門の公開期間は11月2日(金)から11月15日(木)までで、受付時間は午前9時から午後4時。
現在の伏見区中島御所ノ内町に、鳥羽離宮がありました。
この地は鴨川と桂川の合流地で、大阪湾へ抜ける交通の要所であり、貴族の別荘地でもありました。
ここに白河・鳥羽・後白河上皇がそれぞれ離宮を造営し、堂塔を建立しました。
今回初公開の安楽寿院は保延3(1137)年に白河上皇が墓所として東殿に三重塔を建立したのが始まりです。
こちらも初公開の城南宮は、平安遷都の際に王城鎮護のために当地に鎮まりました。方除け・旅行安全の信仰が広まり、白河・鳥羽上皇も熊野詣のためにここで潔斎しました。
安楽寿院・城南宮ともに公開は11月2日(金)から11月11日(日)までの期間です。受付時間は午前9時から午後4時。
ほかに、鳴虎の報恩寺、廣誠院の七代目小川治兵衛(植治)作の庭園が初公開です。