京都府木津川市 2021秋 秘宝・秘仏特別公開
京都府木津川市で2021年の秋も、通常非公開の寺院の仏像や宝物が公開されます。
開扉日程は寺院によってまちまちです。
ここでは木津川市観光協会発行のパンフレットから、参加5ヵ寺について簡単に紹介します。
なお、社会情勢により内容が変更される可能性があります。
お寺巡りにあたって、木津川市観光協会では以下のことを呼びかけられています。
- マスクを着用
- 人との距離を保つ
- 消毒をする
- 手洗いをする
お出かけにバスをどうぞ
木津川市内は、コミュニティバスが運行されています。
おとくな「フリー1日乗車券」もあります。
現光寺と旧燈明寺のある加茂地域は、予約型乗り合いタクシーにて定刻で運行されています。
予約は停留所の時刻の1時間前までに、加茂タクシー(株)へ電話で連絡してください。
時刻表などくわしくは木津川市のサイトをご覧ください。
奈良交通の「お茶の京都 木津川古寺巡礼バス」も運行されます。
秋は10月31日(日)と、11月中の土・日・祝日の11日間です。
JR 奈良駅西口・近鉄奈良駅から浄瑠璃寺、岩船寺、JR 加茂駅西口を経て終点「岡崎」(海住山寺最寄り)の間を結びます。
お得な1日乗車券「お茶の京都 木津川古寺巡礼パス」が販売されます。
JR 加茂駅光案内所、木津川市観光案内所、奈良交通JR 奈良案内所、奈良交通近鉄奈良案内所にて販売。
特別開扉される寺院
浄瑠璃寺
所在地: 木津川市加茂町西小札場40
公開日: 10月1日(金)~11月30日(火)
拝観時間: 9時~16時30分(受付終了)
特別公開: 吉祥天立像(重文)
永承2年(1047年)、義明上人が薬師如来を本尊とした小さなお堂を建立したのが始まりと考えられています。
久安6年(1157年)、奈良の興福寺権別当で一乗院門跡の恵信(覚継)(藤原忠道の子)が、浄瑠璃寺を一乗院の祈願所として整備し、現在の寺観はほぼこのときにできあがりました。
宝池を中心に東側には薬師如来、西側には阿弥陀如来を配して極楽浄土を表わしています。
公開される吉祥天立像(重文)は天下泰平・五穀豊穣をもたらす幸福の女神として信仰されています。
なお九体阿弥陀如来坐像(国宝)は平成30年(2018年)7月から5カ年計画で、2体ずつ修理に出られます。
浄瑠璃寺 三重塔(国宝)初層開扉
公開日: 10月8日(金)、10月30日(土)~11月8日(月)
※雨天・荒天時は開扉中止の場合あり
三重塔(国宝)の初層が開扉され、ご本尊の薬師如来坐像(重文)が公開されます。
- JR 加茂駅西口から徒歩約70分
- JR 加茂駅東口から 木津川市コミュニティバス当尾線 「浄瑠璃寺前」下車すぐ
- JR 奈良駅・近鉄奈良駅から 109・209系統 「加茂駅東口行き」 「浄瑠璃寺口」下車すぐ
- JR 奈良駅・近鉄奈良駅から 112系統 「浄瑠璃寺行き」 終点下車すぐ
(11月1日~31日のみ運行)
コミュニティバス当尾線は毎日運行されています。
岩船寺
所在地: 木津川市加茂町岩船上ノ門43
公開日: 10月1日(金)~11月30日(火)
拝観時間: 8時30分~16時45分(受付終了)
特別公開: 如意輪観音像・弁財天像・羅刹天像(いずれも秘仏)、両界曼荼羅、岩船寺縁起(市指定)
729年(天平元年)、聖武天皇の勅願で行基が阿弥陀如来を本尊として建立しました。
四季折々の花に囲まれる山寺で、浄瑠璃寺までの間の山道には磨崖仏や石仏があります。
関西花の寺二十五ヵ所霊場第15番。
岩船寺 三重塔(重文)初層開扉
公開日: 10月~11月の土・日・祝日のみ
※雨天・荒天時は開扉中止の場合あり。
室町時代の再建とみられる三重塔の初層内部の彩色には南都仏画の特徴がみられ、大和文化の影響を受けていたことがわかります。
- JR 加茂駅から徒歩約1時間30分
「浄瑠璃寺」バス亭から徒歩約40分 - JR 加茂駅東口 または「浄瑠璃寺」バス亭から 木津川市コミュニティバス当尾線 「岩船寺」下車すぐ
コミュニティバス当尾線は毎日運行されています。
海住山寺
所在地: 木津川市加茂町例幣海住山20
公開日: 10月30日(土)~11月28日(日)
拝観時間: 9時~16時
特別公開: 奥の院のご本尊で秘仏の十一面観音立像(重文)など
735年(天平7年)聖武天皇が東大寺の大仏建立の無事を祈願するために、良弁僧正に十一面観音菩薩を本尊として建立させたました。
鎌倉時代に荒廃しましたが、1208年(承元2年)に笠置寺の解脱上人貞慶が草庵を営み、中興させました。
本坊庭園が10月30日(土)~11月7日(日)と、11月中の土・日・祝日に公開されます。
海住山寺 国宝五重塔開扉
公開日: 10月30日(土)~11月7日(日)
拝観時間: 9時~16時
鎌倉時代、解脱上人貞慶が舎利を納めるために建立を手がけ、入寂後の建保2年(1214年)に完成しました。
- JR 加茂駅西口から徒歩約50分
- JR 加茂駅西口から 奈良交通66系統「和束町小杉行き」乗車 「岡崎」下車 徒歩40分
- JR 加茂駅西口から 木津川市コミュニティバス奥畑線・加茂通学線(平日運行) 「海住山寺口」下車 徒歩約25分
現光寺
所在地: 木津川市加茂町北山ノ上9
公開日: 11月3日(水・祝)、6日(土)、7日(日)
拝観時間: 10時~16時
ご本尊の十一面観音坐像(重文)が1年のうちほんの数日だけ開帳されます。
十一面観音の坐像は、全国でも数体しかない珍しいものです。
現光寺は歴史的に海住山寺とのつながりが深いため、現在は海住山寺が管理しています。
- JR 加茂駅から徒歩18分
- JR 加茂駅東口から 木津川市コミュニティバス 山田線(平日運行) 「山之上」下車
旧燈明寺
所在地: 木津川市加茂町兎並寺山
公開日: 11月3日(水・祝)、6日(土)、7日(日)
拝観時間: 10時~16時
特別公開: 千手観音立像、十一面観音立像、不空羂索観音立像、聖観音立像、馬頭観音立像(5体とも府指定有形文化財)
735年(天平7年)に行基が開創したと伝わります。
盛衰を繰り返し、とうとう昭和になって廃寺になりました。
三重塔、本堂は横浜の三渓園に移されています。
現在は一般財団法人川合京都仏教美術財団が文化財を維持管理しています。
- JR 加茂駅から徒歩約11分
- JR 加茂駅東口から 木津川市コミュニティバス山田線(平日運行) 「兎並」下車すぐ