祇園祭 くじ取り式 2019
「山一番」は蟷螂山と鯉山
令和元(2019)年の祇園祭の山鉾巡行の順番を決める「くじ取り式」が、7月2日に京都市役所の市議会本会議場で行なわれました。
17日の前祭(さきまつり)で、長刀鉾に続く「山一番」は、2年連続で蟷螂山が引き当てました。
蟷螂山は、全部で34基ある山鉾のうちで唯一からくり仕掛けのある山で、カマキリが羽根を広げると沿道から拍手が起こります。
24日の後祭(あとまつり)で、橋弁慶山と北観音山に続く「山一番」は、2年ぶりに鯉山に決まりました。
登龍門の鯉がテーマになっています。
前掛けと見送りは16世紀にベルギーで作られた、ホメーロスの長編叙事詩「イーリアス」の一場面を表わしたタペストリーを大胆に裁断したもので、重要文化財に指定されています。
鷹山が193年ぶりに参加します
今年は、休み山になっていた鷹山が、文政9(1826)年以来193年ぶりに唐櫃で後祭に参加することになりました。
応仁の乱以前から、「くじ取らず」として参加していた鷹山。
天明の大火に遭うも、寛政年間に大きな曳山に生まれ変わって復興しました。
しかし、文政9(1826)年に大雨に遭って破損、蛤御門の変で3体の人形以外は焼失してしまいました。
平成26(2014)年から居祭として参加、今年から唐櫃と徒歩の囃子方による唐櫃巡行で参加します。
寛政年間の鷹山は、現在の北観音山・南観音山と同じ大屋根の曳山でした。
令和4(2022)年には、その姿での復興を目指しています。
これで、休み山は前祭の布袋山のみになりました。
鷹山とは
鷹山は、中納言在原行平が光孝天皇の鷹狩りに供奉した場面を表わしています。
鷹匠、犬飼、従者の3体の人形が残っていて、このうち従者(樽負)は粽を食べるからくり人形で、蟷螂山のカマキリと並ぶ人気ものだったそうです。
巡行順
山鉾巡行の順番は以下の通りです。
前祭 7月17日(水)巡行
- 長刀鉾(なぎなたほこ) (くじ取らず)
- 蟷螂山(とうろうやま)
- (あしかりやま)
- 木賊山(とくさやま)
- 函谷鉾(かんこぼこ) (くじ取らず)
- 郭巨山(かっきょやま)
- 綾傘鉾(あやがさほこ)
- 伯牙山(はくがやま)
- 菊水鉾(きくすいぼこ)
- 油天神山(あぶらてんじんやま)
- 太子山(たいしやま)
- 保昌山(ほうしょうやま)
- 鶏鉾(にわとりほこ)
- 白楽天山(はくらくてんやま)
- 四条傘鉾(しじょうかさほこ)
- 孟宗山(もうそうやま)
- 月鉾(つきほこ)
- 山伏山(やまぶしやま)
- 占出山(うらでやま)
- 霰天神山(あられてんじんやま)
- 放下鉾(ほうかぼこ) (くじ取らず)
- 岩戸山(いわとやま) (くじ取らず)
- 船鉾(ふねぼこ) (くじ取らず)
後祭 7月24日(水)巡行
- 橋弁慶山(はしべんけいやま) (くじ取らず)
- 北観音山(きたかんのんやま) (くじ取らず)
- 鯉山(こいやま)
- 八幡山(はちまんやま)
- 黒主山(くろぬしやま)
- 南観音山(みなみかんのんやま) (くじ取らず)
- 役行者山(えんのぎょうじゃやま)
- 浄妙山(じょうみょうやま)
- 鈴鹿山(すずかやま)
- 鷹山(たかやま) (くじ取らず)
- 大船鉾(おおふねほこ) (くじ取らず)